感想文自由形。

自分で見たもの、聞いたもの、やったこと、あらゆる体験の感想文を自由気ままに綴っています。

ドラマ「アンナチュラル」感想

とてつもなく良質なドラマでした!

放送当時から面白いという噂は聞いており、主題歌「Lemon」のヒットも相まってそのその存在が非常に気になっていたドラマ「アンナチュラル」を観ました。

 

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あまりの面白さに身悶えし、独り言が止まらないほどの作品でした。

只今、観終えた直後の興奮のままに記事を書いています!

 

晦日から一挙再放送をしてくれたTBSに感謝すると同時に、リアルタイムで見ていなかった自分を恥じていますが、この傑作ドラマに出会えたことを本当に嬉しく思っています!

 

法医学を主題に現代における様々な問題に切り込む社会性の高さと、シリアスとコミカルの共存する心地よい雰囲気、点と点が繋がり線になっていく上質な脚本、演じる役者さん達の熱のこもった演技、どこを切り取っても極上のクオリティであっという間に全話完走してしまいました。

 

間違いなく、近年見たドラマではナンバーワンです!

 

1話から完全に心を掴まれました!

放送当時もですが、「アンナチュラル」というタイトルからはどんなドラマなのか全く想像できなかったのでまっさらな気持ちで見始めましたが、1話で完全に心を掴まれました。

 

アンナチュラル・デス=不自然な死の原因を探ることで見えてくる様々なドラマと、予想を遥かに超える展開。

「やられた~」と思いましたね。

 

1話ではMARSによる死を突き止め、そこで話が終わると思いきや、感染のタイミングは院内での感染だったとは全く思いもよりませんでした!

 

サウジアラビア渡航したことで感染してしまったと一時は結論付けられた段階で、一昨年のACLの決勝でサウジに行った自分としては他人事に思えず、その時点でもかなり引き込まれてはいましたが笑

(居酒屋のシーンで2016CSで金崎にPKを決められたシーンも映りトラウマも蘇りました笑)

 

とにかく、連続ドラマの1話でここまで大きなスケールの話になるとは…普通のドラマとは違うぞ、というのをまざまざと見せつけられました。

 

そこから回を追うごとに夢中になっていくのは必然でしょう…。

 

いくつもの顔を持った「オールジャンル」ドラマ

不審死を扱うUDIを舞台にしているので、もちろん法医学が主題なのですが、各話を見ると2話は刑事、3話は法廷、4話は労働問題、5話は復讐劇、6話は友情、7話は学園物、8話は親子関係、9,10話はマスコミの腐敗と1つの作品で扱うテーマが多岐に渡っていて、毎回舞台が違うので一気見しても全く飽きがこないのが凄すぎました。

 

1つの作品のでここまで多くの問題を取り扱っているドラマはかつてなかったのでは?

 

これら多くの社会問題に対し、法医学の視点から解決していくUDIの面々が本当にカッコいいんです。

 

科学、法律、メンツ、ジェンダー年功序列、労働問題、遺族問題、少年犯罪、マスコミの腐敗など、正しいことを正しいと言えないような、感情だけではどうしようもない領域に、知識と執念で挑んでいく姿は自然と応援したくなります。

 

その挑戦する姿こそが、まさにドラマだと思うのです。

最後には確固たる事実を突き付けて証明するのが観ていて本当に気持ちいいんですよね…。

 

そして、このドラマを支えているのは主人公・三澄ミコトの持つ心の強さと優しさだと思うんです。

 

知識と強さと優しさと美しさと

石原さとみ演じるミコトの魅力もこのドラマの素晴らしい点の一つです。

 

ミコトの行動原理にはもちろん職務であるからということもあると思いますが、それ以上に本人の持つ正義感の強さや優しさが常に根底にあります。

 

作中ではその気持ちの籠った言葉で多くの人の感情を動かしてきました。

 

悲しい生い立ちのミコトだからこそ言える事でもありますし、積み上げてきた法医学の知識がその言葉により説得力を感じるんですよね。

 

もちろん石原さとみ本人の美貌もありますが、聡明さや優しさも相まって非常に美しく魅力的なキャラクターでした。

 

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一切の無駄がない「濃すぎる」内容

全話印象に残っていますが、特に刺さったエピソードのいくつかについて言及します。

1話については上で触れましたので除きます! 

 

2話 死にたがりの手紙

こんな序盤にして主人公に絶体絶命のピンチが訪れるなんて誰が予想してたんですかね?

少ないヒントから池を割り出す過程こそ知識が成せる技であり、勉強って役に立つこともあるんだな!と痛感させられました笑

 

3話 予定外の承認

昨今色々と取り上げられることも多いジェンダーの問題にここまでガッツリ踏み込むとは思いませんでした。(毎度驚かされてばっかりです笑)

 

ここで覆しようのない事実を淡々と述べる中堂さんの姿はかっこよかったです。

 

4話 誰がために働く

責任の所在を擦り付け合う大人の汚い所を見せられるのかと思いきや、最終的には家族の再生の物語になるとは…。

 

一度は嫌いになりかけたお父さんのことをもう一度好きになる過程は涙無しには見れませんでした。

 

5話 死の報復

おそらく「普通のドラマ」だったら最後の復讐を止めて終わったはずです。

 

一命を取り留めることができましたが、まさか感情のままに二度も刺してしまうとは…中堂さんの目的を明らかにするためとは言え、本当に驚きました。

 

6話 友達じゃない

ミコトと東海林の友情の描き方が非常にリアルでした。

 

本当の友人同士が互いのことを友達と呼び合うのが照れ臭い感じが見事に表現されていました。

 

こうした日常シーンも見逃せないのも素晴らしい。

 

7話 殺人遊戯

いじめ問題と少年犯罪を扱ったこの話数ではなんともやりきれない気持ちになりました。

 

ただミコトの説得には涙するしかありませんでした。

死が身近にある彼女や中堂さんの言葉だからこそ、刺さるんですよね。

 

8話 遥かなる我が家

ミコトと六郎、被害者とそれぞれの家族の姿を描くことで誰にでも安らげる帰る場所があるよと、優しく教えてくれました。

 

こういうことって自分では中々気付きにくいことですし、思っていたとしても照れくさくて言えなかったりするものです。

 

自分とは遠い世界の事ばかりと思いきや、こうしたパーソナルなメッセージも伝えてくれるとは、死角なしです。

 

9話 敵の姿 10話 旅の終わり 

各話エピソードで紡いできたまさに集大成でした。

 

中堂さんの因縁に決着をつけると同時に、ミコトや六郎がこれから進む道のことも示してくれる完璧な最終回だったと思います。

 

最後まで予想できない展開は最終回でも変わらず、証拠となる遺体が火葬されていなかったことや、8年という歳月で技術が進化したことによって解決できた、中堂さんの執念がもたらした結末は熱いとしか言いようがありません。

 

3話でミコトが感情的になってしまうのを指摘されたことをそのままやり返したのも最高でした。

 

えーお気付きだと思いますが、全話が印象的なので結局すべての話数について語らせてもらいました!笑

 

それほど素晴らしい作品ということですのでご容赦下さい!

 

永久保存版の傑作でした!

観終えた時点で日付が変わりそうになっていましたが、興奮のあまり筆が止まらず一気に書き上げてしまいました!

(更新のタイミングはずらしましたが)

 

本当に非の打ちどころのない傑作でした!

 

個人的には浦和レッズや愛する地元である所沢の地名が出てきたり、オーズの伊達さんやゲイツも出ていたりして好きな要素が盛り込まれていた所も超ポイント高いです笑

 

元々医療ドラマは好きなのですが、この「アンナチュラル」はかつてない、全く新しい唯一無二の傑作として胸に刻んでおきたいと思います!

 

とりあえず一挙放送の録画は永久保存決定です!

いや、ブルーレイボックス購入しようかな…

 

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