6/2に行われました「超時空要塞マクロス」シリーズのシンガーが作品の枠を超えてコラボレーションした「マクロス クロスオーバーライブ2019 at幕張メッセ 」の2日目に参加してきました。
このブログでも何度か記事にしていますが、数あるアニメ作品の中でもこの「マクロス」シリーズに関しては並々ならぬ思い入れがありますのでこの日を心待ちにしていたのですが、その期待を軽々と超えてくる本当に特別な時間を過ごすことが出来ました。
この日に向けて「マクロス」の楽曲を集中的に聴くようにしていたのですが、それだけで想いが溢れて正直泣きそうなっていたほどだったので、当日はどうなってしまうかと期待と同じく心配もしていたのですが、嗚咽が止まらなくなるほど泣いてしまうとは…笑
ということで4時間半という超長丁場で行われたこの特別すぎたライブの感想を各作品ごとに振り返っていきましょう。
MACROSS CROSSOVER LIVE 2019 at 幕張メッセ DAY2
・息をしている 感じている(飯島真理/福山芳樹)
一体どんな順番で曲が披露されていくのか、期待を通り越して緊張していたくらいだったのですが、いきなり超時空コラボからのスタートでした。
この曲は超時空アンセムとして劇中でマクロスが地球を旅立った2009年にリリースされたものですが、まさかこんな形で聴けるとは…。
2人による弾き語りから静かに始まったことで緊張と期待でゴチャゴチャだった頭がだいぶスッキリしたのでスタートの曲として本当に有難かったです。
これからどんな凄いものが観れるのだろうかと期待だけでいっぱいにすることが出来ましたので。
「超時空要塞マクロス」飯島真理(リン・ミンメイ)
・【メドレー】私の彼はパイロット~0-G LOVE~SUNSET BEACH
・天使の絵の具
・愛・おぼえていますか
コラボに続いてどの作品から始まるのか楽しみにしていましたが、トップバッターはシリーズの始まりである「超時空要塞マクロス」からでした。
披露されたのは以降のシリーズの歌姫たちもカバーしてきた名曲の数々で、この作品と楽曲たちのおかげで今でもマクロスの世界が広がり続けているんだなと思うと非常に感慨深かったです。
実は初代だけは一度もライブで観たことがなかったのでようやくミンメイに会えたという喜びで胸がいっぱいでした。
「マクロス」の代名詞ともいえる「愛・おぼえていますか」はやっぱり特別ですね。
当時の技術の粋を集めたアニメーションをバックに歌われたこの曲の「歴史」や「重み」がヒシヒシと伝わってきて、心からの感謝の代わりに少しの涙を流しました。
歌われる前にこの曲への正直な想いを告白されたMCも感動的でした。
あまりに曲の重みに歌えない時期があったけど、その当時のクリエイター達の想いが詰まったこの曲が今は支えになっているというお話は歴史ある作品ならではで、ひとつの作品が多くの人の人生になっているんだなと、改めて作品の偉大さを感じました。
「マクロス7」福山芳樹(熱気バサラ)/チエ・カジウラ(ミレーヌ・F・ジーナス)
・突撃ラブハート
・ヴァージンストーリー
・REMENBER 16
・LOVE SONG
・君に届け→
・PILLOW DREAM
・ANGEL VOICE
・MY FRIENDS
・PLANET DANCE
作品の時系列順に次は「マクロス7」のパートとなったワケですが、いきなりセンターステージからバサラギターを持って福山さんが登場した時はテンションが爆発しましたね。
「オレの歌を聴けぇ!」のセリフを聴いて会場が盛り上がらないハズがありません。
(バサラの声を演じたのは神奈延年さんではありますが)
FireBomberのステージは25周年に行われた記念ライブ以来でしたが、相変わらずのパワフルなシャウトと情熱的なギタープレーには惚れ惚れしてしまいます。
2曲目には早くもチエさんが合流し、彼らの最新曲である「ヴァージンストーリー」が披露されましたが、この曲は個人的にFireBomberの中でも1、2を争うお気に入りの曲なので本当に嬉しかったです。
ポジティブな歌詞がダイレクトに突き刺さって、これまで作品や彼らの曲からどれだけの元気をもらったことかと思ったらまたしても泣いてしまいました。
やってることは無茶苦茶ですけど、己の信念に基づいて生きるバサラの姿は今でも憧れです。
憧れの存在が目の前で歌っている…こんな奇跡が起きているなんて思い返すだけでも感動してしまいます。
続くミレーヌのパートは穏やかな曲でまとめられ非常に「聴かせる」選曲でした。
始まる前にチエさんからの「今この瞬間は当たり前じゃない」という主旨のメッセージが映し出されたのは自分の気持ちとリンクしていてスッと胸に入ってきました。
演出も控えめでシンプルな演出だったからこそ、曲の持つ「浮遊感」のようなものを感じられる素晴らしいステージでした。
イケイケな曲だけでなく、シンプルでメッセージ性のある曲も持っているのが単なる作品の枠を超えた「バンドらしさ」があるのもFireBomberの魅力です。
それが限られた時間でもしっかり伝わる濃密な時間でした。
「超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-」笠原弘子(イシュタル)
・もういちど Love You
FireBomberの余韻も冷めやらぬ中、いきなり登場したのはシークレットゲストの笠原さん!
「マクロスⅡ」は黒歴史的な扱いをされていることもあって触れられることも珍しい作品ですが、れっきとしたシリーズの1作ですからこういった形で登場してくれるのは嬉しいです。
Ⅱという表題にも関わらず作品の時系列では最も遠い未来になっているので扱いにくくなってしまっているのは仕方のないことですが、それも作品の個性として愛されていると思います。
これを機にもう一度観ようという気持ちになりました。
「マクロスF」May'n(シェリル・ノーム)/中島愛(ランカ・リー)
・Welcome To My FanClub's Night!
・射手座☆午後九時Don't be late
・星間飛行
・What 'bout my star? @Formo
・Good job!
・放課後オーバーフロウ
・【娘々FINAL ATTACK フロンティアグレイテスト☆ヒッツ!】
ノーザンクロス
虹いろ・クマクマ
ライオン
ユニバーサル・バニー
オベリスク
・サヨナラノツバサ ~ the end of triangle
・Get it on ~光速クライmax
20分の休憩を挟み、いよいよ「マクロスF」のパートが始まりました。
(休憩中に流れていた「なつかCM」も興味深く非常に面白かったです)
各パートが始まる前に作品のイントロダクションが流れるのですが、これから始まるステージを待つ会場の期待に満ちた雰囲気はこの日1番のモノだったと思います。
オープニングはシェリルから。
「Welcome To My FanClub's Night!」は1曲目にこそ相応しい曲で、また彼女に会えた喜びも相まって熱狂を通り越して発狂状態でした。
May'nのライブでもシェリルの曲は披露されますが、やっぱり「マクロス」の名を冠したライブで聴くのとはやっぱり別物なんです。
この時だけは心から「シェリルー!」と彼女の名前を叫ぶことが出来ます。
私にとってシェリルはキャラクターを超えた特別な存在なので、この時間は何物にも代えがたい特別な時間です。
「射手座☆午後九時Don't be late」は否応なくテンションが上がる曲ですから、この曲の終わりでも彼女の名前を何度も呼ばせてもらいました。
シェリルへの愛を綴った記事はコチラ
そして間髪入れずにまめぐが登場し、「星間飛行」を披露したワケですが、松本隆さんが手掛けたこの曲の歌詞は本当に「素晴らしい」としか言い様のないもので、聴けば聴くほどに好きになっていきます。
「けし粒の命でも 私たち瞬いてる」
この美しくも儚い歌詞は「マクロスF」という作品のテーマを見事に表していると思うんです。
とってもかわいらしい曲で、直前まで一緒に「キラッ☆」と笑顔でやっていたにも関わらず、このフレーズには涙が頬を伝っていました。
そこからはシェリルとランカの歌い合いが楽しい「What 'bout my star? @Formo」と今回初披露となる最新曲「Good job!」と続き、久しぶりに2人が並んで立っている光景に心がただ幸福で満たされていったのですが、その後の展開は言葉にはならないものでした。
「サヨナラノツバサ」の数あるハイライトのうちの1つであるランカの告白シーンがビジョンに映されたのですが、その時点でもう涙が止まらなくなってしまいまして…。
これまでこの作品を30回近く観ていますが、この告白シーンは条件反射のように毎回泣いてしまうんです。
それにこの映像が流れるということは次に披露される曲が何なのか決まったようなものですから、それを聴けるんだと思うだけでもダメでした。
そしてセンターステージにまめぐが登場し曲が始まりましたが、イントロから嗚咽が止まらず、周りの方の迷惑にならないよう声を抑えるので必死でした。
涙も止めどなく溢れるので視界もままならず、ずっと涙で滲んだ先の彼女を口元を抑えて見守っていました。
「放課後別れたら明日は もう会えないかもしれない」
これは「マクロスF」の作品のテーマでもある言葉で、劇中で披露されたシーンとも相まって作品に対する想いが爆発してしまい、ライブでこんなに泣いたことは未だかつてなかったと思います。
曲が終わってもビジョンには「サヨツバ」の映像が流れ続けているので、この後何が起こるかはハッキリとわかっていましたが、それでも実際にその光景を目にしてしまうともう感情を抑えるのは無理という話です。
劇中の流れを完璧に再現するという「マクロス」ライブならではの真骨頂…映像だけでも毎回泣いているシーンなのに、それが目の前で繰り広げられるとなったらもうどうしようもありません。
今回のライブでどの曲を披露するかは演者の意見が大きく反映されていたようですが、この作品が誇る2人の歌姫のとんでもなく大きな愛が形になった他の誰にもできない最高で最強のステージでした。
May'nはMCでシェリルとしてステージに立つ不安を始めてまめぐに話したと言っていましたが、それに対するまめぐの「私にとってはいつどんな時でもシェリルだよ」という言葉にこの2人が歌姫を演じてくれて本当に良かったと、改めて思いました。
本当に沢山の「愛」に満ちたステージ…この作品に出会って、今でも愛し続けられていることに心からの感謝を送ります。
…「Get it on ~光速クライmax」の歌詞に合わせてまめぐの翻るスカートが大写しになった時にドキッとしたことも大切な記憶ですので書き記しておきます…笑
「マクロスΔ」戦術音楽ユニット『ワルキューレ』
・恋! ハレイション THE WAR~album version~
・一度だけの恋なら
・絶対零度θノヴァティック
・破滅の純情
・ワルキューレは裏切らない
・ワルキューレがとまらない
・ルンがピカッと光ったら
「F」のパートが終わり文字通り精魂尽き果てた状態ではありましたが、またしても間髪入れずに「Δ」が始まり、こうなったらもうヤケクソです。
「弾けるまま ひらめくまま」楽しむしかありません。
クロスオーバーライブへの登場は今回が初めての末っ子ということで、会場には想像以上に彼女たちを観るのが初めてという方が多かったと思いますが「瞬間完全燃焼」が信条の彼女たちらしい全力のステージングは”最高”の一言に尽きます。
作品のOPやED中心の構成はこの会場にいる人間なら誰もが聞いたことがあるであろう選曲だと思いますし、確実に盛り上がるのでピッタリだと思いました。
この日唯一のユニットでの登場で、5人の歌声が重なって聞こえるのは他の作品にはない個性です。
かつダンスをしながらの歌唱ですから、改めて新しい時代の歌姫なんだなというのを実感させられました。
ワルキューレのライブは2度目でしたが、限られた時間でも彼女たちの魅力が詰まったステージだったと思います。
LIVE2018”ワルキューレは裏切らない”の記事はコチラ
感情むき出しの絶叫歌姫JUNNA、元気に走り回っていたみのりちゃん、どんな時もリーダーらしい安野さん、キャラクターへの入り込みが素晴らしいなおぼう、誰よりもキュートなのぞみる…完全新作劇場版も決まっていますし、この最強な5人のこれからが楽しみです。
「マクロスF」坂本真綾
・トライアングラー
予め発表されていた出演者がすべて出揃い、かつてない多幸感に浸るように座り込んでいたらビジョンに映し出される「マクロスF」の作品ロゴ。
そして響き渡るのは「君は誰とキスをする」という一度聴いたら忘れられない名フレーズ。
「F」のOPではありますが「マクロス」という作品の重要な要素である三角関係を歌ったこの曲「トライアングラー」はシリーズを象徴するものだと考えているのでサプライズで披露された時は驚きと喜びで文字通り椅子から飛び上がりました。
「F」放送当時に行われたライブでもシークレットで登場し、この1曲だけを歌って颯爽とステージを去って行った坂本真綾さんの姿は10年以上前の出来事とは思えないほど強烈に記憶に残っていて、その時の再現のようで嬉しかったです。
(ちなみにその模様は映像化の際にカットされています)
この1曲の為だけに来てくれたんだと思うと感謝しかありません。
超時空コラボ
・アイモ~鳥のひと(チエ・カジウラ / 中島 愛)
・いけないボーダーライン(May'n / ワルキューレ)
・ランナー(ALL CAST)
ここに至った時点で4時間ほど経過しているのでこのまま終わっても十分なくらいなのですが、「クロスオーバー」の名が付いているのですからやっぱり作品の枠を超えたコラボレーションも見ないと帰れません。
一体どの曲を誰が歌うのか…あらゆる可能性が考えられる中、最初に披露されたのは「マクロスF」から「アイモ~鳥のひと」でした。
この曲もまた作品を象徴するものですから、聴けたことだけでも嬉しかった上に「7」の歌姫であるミレーヌが歌ってくれたとなればより嬉しいです。
ミレーヌのイメージはとにかく「元気」ですが、曲になるとしっとりとした「優しい」印象も見せてくれるのが彼女の良さだと思っているのでピッタリの選曲だったと思います。
続いて披露されたのは「いけないボーダーライン」
ワルキューレの楽曲を「F」の歌姫・シェリルと共に歌うのは前回のワルキューレのライブでもありましたが、この選曲がまた素晴らしかった。
「デルタ」の先行放送でこの曲が流れた時からずっとお気に入りというのもありますが、アップテンポなナンバーこそシェリルの真骨頂ですからよりその魅力が引き出されていて最高のコラボでした。
曲の終盤に1人ずつポーズを決めるところがありますが、May'nちゃんが”W”のサインを作っているだけでも「これぞコラボ!」といった感じで堪らないのに、その際の表情がとにかくキュートすぎて思わず変な声が出てしまいました笑
終演後に前日のセットリストをチェックしてみましたが、この日の選曲・組み合わせの方がより「F」に関連するものだったので改めてこの日に参加できたことに感謝です。
(まあ前日のコラボも見たいので是が非でも映像化して欲しいものです…!)
そして早瀬未沙を演じた土井美加さんのナレーションで各キャラクターへの感謝が告げられました。
その結びの文章が「これからも走り続けます」というものだったので、きっとあの曲が披露されるのだろうと思いましたが、その前に1人ステージに戻ってきた飯島真理さんからこの日がマクロスの楽曲に多く携わった羽田健太郎さんの13回忌であると語られ、そんな大切な日にこのような特別なライブが行われたことに運命的なものを感じました。
そこから初代のEDである「ランナー」を全員で1小節ごとに披露し大団円となったワケですが、これ以上ない最高の終わり方だったと思います。
ビジョンに映し出されたアルバムをめくる映像は当時のオマージュで、そこにすべてのシリーズのイメージが納められているという粋な演出からは作品への愛を感じました。
とにかくこの日の全てが”マクロス愛”に満ち溢れていたからこそ、本当にこれ以上ない特別なライブになったんだと改めて実感できる素晴らしいエンディングでした。
一生忘れることのない特別な時間でした
ここまで非常に長くなりましたが、それでもこの日胸に生まれた感情はこれまでと比較にならないほどの情報量と濃厚さだったので正直書き切れていないくらいだと思います。
4時間半というかつてない超ボリュームだったということだけでなく、その内容もとんでもないものだったというのはマクロスが好きな方であればお分かりいただけるでしょう。
素晴らしいライブを観た後というのはいつも幸せで胸がいっぱいになるのですが、このライブに関しては終わった直後から余韻よりも「またしばらくこんなすごいライブは観られないんだな…」という喪失感の方が大きかったです。
(書きながらその喪失感はさらに大きくなってしまいました笑)
ただそれほどまでに特別なものを自分の目で耳で感じることが出来た、その事実だけは確かに胸に残っています。
次にシリーズのシンガーが一堂に会するのはいつになるか…その日を楽しみにこれからも「マクロス」という作品を愛し続けます。
本当に長くなりましたが最後までご覧いただきありがとうございました。