故郷、家族、仲間…守りたいものの為に身を挺して戦ったにも関わらずプリンセススターカラーペンの強奪犯として追われることになってしまったスタプリ第30話の感想です。
惑星サマーンの人たちは本当に融通が利かないと言いますか、マニュアル人間が多くてララも地球に来た当初はこんな感じだったよな…と懐かしさを覚えると同時に大きく成長した姿が見られて嬉しくもありました。
AIの有能っぷりったら!
街を制御しているマザーAIに追われているとはいえ、こちらには逃走のスペシャリストであるユニがいるので楽々と逃げられるのかと思いきや意外と苦戦していました。
今回のエピソードの主役であるAIの助けがなければ完全に詰んでましたからね…ジャミング電波を出せる機能まであるのには驚きでした笑
AIもこれまで多くの苦楽を共にしてきた仲間だよ!という話でしたが、これまでも種族の壁を超えての友情というのは沢山描かれていても人間と機械の友情が描かれたのはシリーズでも初めてのことだったのではないでしょうか。
自らを犠牲にしてまで自分たちを守ってくれたAIの“想い”に応えて覚悟の変身をする展開は非常に熱かったです。
変にAIに名前を付けてあげよう!みたいなことになっておらず、AIはあくまでもAIとして存在し続けていたことが今回の話に重みを与えていたと思います。
みんなで「AIー!」と叫んでいるシーンは一見シュールでしたが、故に人間と機械の壁を超越した特別な関係性であることが協調されていて良かったです。
世の中は想像を超えることだらけ
マザーAIがアイワーンに乗っ取られてしまったことで街だけでなく人々も機能不全に陥ってしまいましたが、これが完全管理社会の怖ろしいところです。
自分たちの力だけでは何もできず、すぐに諦めてしまうロロたちの姿はかつてのララそのものでした。
ララに自ら出頭するようにと説得するシーンでも「何とかしてやる」的な上から目線で、合理主義も極まるとここまで来るのか…と思うと怖ろしいものがありましたが、彼らも決して悪気があって言っているワケではないのでララも気まずい思いをしているんでしょうね。
惑星サマーンでは当たり前だと思っていたことが全くその通りではないということを知る良い機会になったのではないでしょうか。
そしてララが伝説の戦士プリキュアだったということも知って、世の中には想像を超えることが沢山あるということも学べたはずです。
前回の感想でプリキュアであることを知ったら手首が捻じ切れるくらいの手のひら返しをするかも…と書きましたが、実際そうなったら余計にララが居心地悪くなるだけなのでマトモな反応で安心しました。
現在進行形の奇跡の真っ只中
AIに自我が芽生える、落ちこぼれだと思っていたララがプリキュアに変身するなど、先述したように「世の中には想像を超える事が沢山ある」というのが今回のテーマだったと思いますが、プリキュア達はそれを何度も経験していて現在進行形でそんな状況の真っ只中にいるワケですから説得力が違います。
不可能を可能にするようなことの連続で感覚が麻痺してしまっているところがありましたが、プリキュアに変身することも幾つものピンチを乗り越えてきたことも、元の元を言えばみんなが出会ったことも当たり前のようで全然当たり前ではないということも改めて気付けたエピソードだったのではないでしょうか。
気付けばスタプリももう30話…いよいよ終盤戦に入っていくというこのタイミングで大切なことに気付けて良かったです。
最終回を迎えた後にきっと「このエピソードは重要だったよね」と振り返ることができる回だったと強く思います。
残すペンはあと1本!即ちもう終盤!
ということでAIも上書きされることなく一件落着!となったスタプリ第30話の感想でした。
とはいっても次の問題はすぐそこに…ほしぞら連合から完全に目を付けられてしまってこれからどうなることやら…。
残るプリンセススターカラーペンはあと1本というところまできましたが、次回は敵の大将が自ら乗り込んでくるような描写があったので益々目が離せませんね。
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