映画好きを自称する私ですが、誰もが知っているような有名な作品にも関わらず実は一度も見たことがない作品がいくつもあり、それを若干コンプレックスのように感じています。
まあそれは進んで観れば解決することなので大した問題ではないですし、まだ見ぬ名作が沢山あるということはこれからの人生の楽しみになるのでネガティブになるような事ではありません。
基本的には最新作の記事ばかり書いていますが、過去の作品でも思ったところがあったら感想を綴っていく「今さら見てみたシリーズ」をお送りいたします。
今回取り上げるのは細田守監督作品「未来のミライ」です。
細田守作品はそれなりにチェックしています
なぜこのタイミングでこの作品なのか…それはテレビで放送されていたのを録画したものがずっと放置されていたのをやっと見ることができたから、それだけです笑
細田監督と言えば「時をかける少女」には感銘を受け、以降の「サマーウォーズ」や「おおかみこども」は劇場で欠かさず見るようにしていたのですが、「バケモノの子」はどうにもハマらなくてですね…途中居眠りしてしまうという体たらくで続く「未来のミライ」に関してはテレビでやるのを待てばいいやという心持でした。
なので初めからハードルを高くしていたワケではまったくなかったのですが、正直に申し上げて“ストレスの溜まる話”だとしか思えず…。
ということで「見ていて何故ストレスを感じたのか」というのをツラツラと書いていきます。
作品をお好きな方はご覧にならない方が良いかもしれません…後は自己責任でお願いします!笑
ツッコミどころが多すぎる!
家で横になりながらかなりリラックスした状態で見ていたにも関わらず、とにかくツッコミどころのオンパレードだったんですよ、この作品。
これは当時放送されていたCMの時点から引っ掛かっていたことですが、主人公のくんちゃんが箒を尻にぶっ刺して犬に変身するのがとにかく謎で謎で笑
しかも何故かスポットが射してキラキラしながら変身するじゃないですか…もうワケがわかりません笑
それはまあ主観的な感想だとしても、未来から妹のミライちゃんがわざわざやってきた理由が片付け忘れた雛人形をしまうためというしょうもない理由だったり、お父さんは建築家であるにも関わらず段差だらけの子供にとって危険がいっぱいな家に住んでいるところなど、挙げたらキリがありません。
そんな引っ掛かりが沢山ある過ぎることで作品に全然集中できなくなってしまったんですよね…大衆的な作品だからこそ、そういうデティールはきちんと詰めてほしかったです。
全く感情移入ができない!
そうして早い段階で穿った見方になってしまうともう全部が気になっちゃうんですよね。
序盤でくんちゃんはわがままっこ全開で、育児を綺麗事で済まさない姿勢は立派だと思いましたが、大変な面ばかりを描くので見ているだけでノイローゼになりそうでした。
結婚もしていなければ子供もいない男の私が思うくらいですから、実際にお子さんがいる親御さんはどんな気持ちで見ていたのでしょうか…映画の中でも言うことを聞かない子供の姿を見せられて…。
くんちゃんと同じ子供たちもあの様を見せられて何を思うでしょうか…子供が駄々をこねている姿を見て楽しいと思う人なんておそらく存在しないと思うので、あそこまで引っ張らなくても良いのでは?としか思えませんでした。
そうして序盤でヘイトを貯めたくんちゃんがメインとなって物語が進んでいくのでどんなに苦労しようが一つも感情移入できないんですよね…「がんばってるな…」程度にしか思えないと言いますか…。
キャラクターに如何に感情移入できるかが物語を楽しむ上で如何に大切かということは学ばせて頂きましたけど、それ以上のものはなかったですね。
家で見たのは正解だったかも知れない
そして私が物語を評価する上で大切にしている「作品を通じてどんなメッセージを伝えたかったのか」に関してですが、ざっくり言ってしまうと「家族は大切にしようね」と「どんな体験も無駄なものは何もない」ということを伝えたかったんだと思いますが、どちらもこれまで死ぬほど擦られ続けてきたものなので今更感がすごいんですよね。
普遍的なメッセージだからこそ、より深く刺さるということはあると思いますが先述した理由によって正面から物語を捉えることができなくなっているので入ってこず…。
結局最後まで見てもこの作品は誰に向かって作られたのかがイマイチわからないまま終わってしまい、これを映画館で見ていたら…と思ったら軽くゾッとしました笑
とは言えヒットした作品ではあるわけですから、単に私と合わなかっただけなんでしょうね…きっと…そうですよね?笑
一応フォローはしておきます!笑
ひたすら酷評してしまいました…もし作品のファンの方で最後まで読んでくれた方がいらしたら申し訳ありません!
実は視聴したのは数カ月前でいつか記事にしようとしていたメモを引っ張り出して書いてみたのですが、スラスラ書けたということは酷評とはいっても記憶に残る作品だったということでしょう!笑
なんて今更フォローをしても仕方がありませんね笑
まあしっかりこの作品はこうだった!という爪痕を残しただけでも作品としては光るところがあるということでしょう!
今後もこのような形で今更感溢れるレビューをお送りしたいと思いますのでお楽しみに!
前回の「今さら見てみた」記事はコチラ