感想文自由形。

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映画「ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」感想~μ'sファンの視点~

μ'sのファンからみたAqoursとは

大人気のアニメシリーズ「「ラブライブ!サンシャイン!!」の映画を見て参りました。

 

テレビシリーズをチェックしていましたので、Aqoursの物語の完結となる本作を見ないワケにいきません!

 

総評としましては、現在放映中のどのアニメよりも華やかで可愛い、観て元気になれる作品だと思いました。

 

ただ、かつてμ'sのそこそこ熱心なファンだった自分からすると、気になってしまう点があったのも確かです。

 

そこで、私になりに思ったことをまとめてみますのでご覧ください!

 

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※以下、作品のネタバレを含みますのでご注意下さい

 

 

目新しく面白い試み

ご覧になった方はご存知だと思いますが、本編上映前にフォトセッションとして、写真撮影可能なシーンがあります!

 

どうやら週替わりで担当キャラが変わるようですが、私の回はヨハネこと善子でした!

 

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写真撮るのに夢中で話してた内容は定かではないのですが、「初めて善子の部屋に遊びに来たシチュエーション」的な内容だったと思います。

 

これが9パターンある上に、週替わりで誰が登場するかわからないとなると、ファンは大変ですね。

 

ですが、何度も劇場に足を運びたくなる面白い試みだと思いました!

 

これは完全に余談ですが、私の前に座っていた青年はリピーターだったのでしょう、フォトセッションの説明が始まった瞬間からカメラを構えだして、「そろそろくるぞぉ~!」と意気込んでいてちょっと怖かったです笑

 

では気を取り直して作品の話をしましょう。

 

やっぱり気にしてしまう「μ's」の存在

完全に鑑賞済みの方を対象として書きますので、あらすじの説明はほとんどしません。

 

上映中、やっぱり気になってしまったのはμ'sとの比較でした。

 

テレビシリーズの時からそうですが、偉大なる先駆者μ'sの存在は非常に大きく、扱うテーマも「廃校を阻止する」と同じことから「μ'sと同じことはしない」ようにしているのを劇場版でも感じました。

 

確かに、2シリーズ連続で同じような展開を見せられても楽しめないかもしれませんから、μ'sと違う方向に物語の舵を切るのは間違っていないと思います。

 

ですが、「違うことをしないと」というのが足枷になって、「本当にやりたいことができていない」んじゃない?と思ってしまうのです。

 

「しがらみ」という言ってもいいかもしれません。

ラブライブ!The School Idol Movie

 

そもそも比較は野暮ですが…

 同じシリーズではありますが、別の作品ですので比較するようなことをするのは野暮でしょう。

 

ですが、個人的にμ'sには結構思い入れがあったため、どうしてもそこが気になってしまうのです。

 

μ'sは9人で活動することに拘って解散した。

Aqoursは6人になっても続ける選択をした。

 

のように、μ'sがやらなかったことをしているようにしか思えないんです。

 

そうして違うものを作りたいのかと思えば、設定は同一だったりと、チグハグな所が多々あります。

 

映画では海外でライブをするのがノルマなのかな?とか。

 

Aqoursに限っていうと「沼津のPRは絶対しなきゃいけないのかな?」とかもあります。

 

ラブライブ!という作品が大きくなりすぎたことで、ここにも「しがらみ」が存在するのではないかと勘繰ってしまいました。

 

「しがらみ」はキャラクターにも…

この映画では曜ちゃんの従姉妹の月ちゃんというキャラが存在します。

 

彼女は物語を動かすうえで必要なキャラとして、初登場の割りにはかなり出番がありますが、この初登場のキャラが出張っても違和感を与えないために今回、曜ちゃんがかなり割り食ったなという印象が強いです

 

いきなり現れて一緒にイタリア旅行するのはかなり謎ですから、メンバーとかなり親しい人物として描く必要があります。

 

そこで曜ちゃんの従姉妹という設定が与えられたと思うのですが、おかげで曜ちゃんは殆ど月ちゃんに付きっきりでいなくてはならなくなり、他のメンバーとの絡みがかなり薄くなっていました。

 

千歌ちゃんと幼馴染という重要なポジションが元々あるにも関わらず、千歌ちゃんとの絡みは殆ど梨子ちゃんに取られてしまっていて、少し可哀想でした。

 

別に曜ちゃん推しではないのにそう思うということは、よっぽどだと思います。

これも物語に整合性を持たせるために「しがらみ」のせいでしょう。

 

そもそもイタリアに行く展開が無ければ月ちゃんが登場しなくても話は成立したと思うので。

 

他にも、9人に平等の見せ場を作るためにいつも同じようなセリフしか言わせてもらえない1年生達も「しがらみ」に囚われていると思うのです。

 

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本当にやりたかった話はSaint Snowで描いたのでは?

6人で活動を続けることに不安を抱いているAquorsですが、そう決断した以上何とかして克服するしかないので、そこでドラマを生むのは難しいと思いました。

 

それも6人で続けると決めてしまった「しがらみ」です。

 

その分、本当に描きたかったドラマをSaint Snowに演じさせたのではないかと思いました。

 

正直、この映画で一番感動したのはこの2人の最後のやりとりです。

 

悩みの大きさも、残された妹・理亞の方が明らかに深刻に描かれていましたから、そっちの方がドラマになるのは当然でしょう。

 

Aqoursには沢山の「しがらみ」がある。

だから「しがらみのない」Saint Snowに託した。

 

こう思うと、テレビシリーズでもかなり存在感を出していたことに納得ができます。

 

まあこの映画を「スクールアイドルの物語」として捉えれば全く間違いではないのですが、あくまで主役はAqoursだと思うので、そこらへん複雑だなーと思って見ていました。

 

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それでも良い作品であることには違いない。

ここまで殆ど批評のようになってしまいましたが、全体的には見て良かったと思える作品でした。

 

ただ、最終的なゴールが6人でも活動を続けると決まっているため、最後のライブを9人でやれなかったから寂しさが拭えない終わり方ではありました。

 

メンバーが減っても続けるという選択は素晴らしいと思います。

ですがファンが見たいのは絶対に9人揃ったAqoursのはずです。

 

μ'sと違う結末にしなくてはならないのであれば、スクールアイドルでなくなっても続けるという選択肢でも良かったのではないでしょうか?と思ってしまいます。

 

まあここは彼女たちの選択を尊重することにしましょう。

 

確か、第三のシリーズも決定していたと思いますので、その際は「しがらみ」に囚われず、本当に描きたいラブライブ!を見せて欲しい所です…。

 

Aqoursのファンの方には失礼な文章になってしまっているかもしれないことをお詫びしつつ…最後までご覧いただきありがとうございました。

 

ちなみに、特典の色紙は花丸ちゃんでしたズラ。

 

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