生き様を学ぶパンク・ドキュメント映画
早い所では昨年から公開されていたこの映画ですが、ようやく近所の映画館でも観れるようになったので行ってきました!
ヴィヴィアンの服は数着持っているのでそのバックボーンをちゃんと知っておいた方が、より堂々と着れると思ったんです。
映画の感想の前に個人的な話をしますと、服を選ぶ時のポイントとして「意味の無い服を着たくない」というのがあります。
要するに、どんなにカッコよくても知らない言葉やモチーフが描かれているものは買わない。ということです。
ファッションはその人となりを表す非常に大きな要素です。
だから自分の考えに合わないとか、自分が好きじゃないものを着るのが絶対に嫌なんです。
ナイスなデザインのバンドTがあったとしても、そのバンドの曲が好きじゃなかったら着ない!というのにも通じるところがあります。
なので数年毎に訪れるバンTブームが大っ嫌いなんです笑
絶対メンバーや曲のこと知らないくせにKISSのシャツ着るな!みたいな笑
(本当に好きで着ている人だったらハイタッチしたくなりますが笑)
話が逸れました笑
とにかく、身に着けている物のことはちゃんと知っておきたい!と思って映画を観に行ったわけです!
インタビューを通じて彼女の人となりを窺い知ることが出来て非常に勉強になったと思います。
安い言葉に聞こえるかもしれませんが、めちゃくちゃ「パンク」でした。
やっぱりホンモノは色褪せない
インタビューや過去の映像を中心に構成されていましたが、印象的だったのはどの時代の彼女も全く古く映らず、常に新しさを感じたことです。
音楽や映画と同じで、本当に魅力的なものはどれだけ時代が変わっても色褪せないものだなと再確認できました。
出始めた当初はその斬新さから公に評価されなかったことが語られていましたが、それでもスタイルを変えずに、その瞬間の感性を常に大事にしてきたからこそ、今こうして評価されているのだなと思うと、継続することの大切さにも気付かされました。
それと自分の中で物事の判断基準をしっかり持つことのカッコよさも見せつけられました。
映画の中で「これはやりたくない」とか「こんなものは売れない」とか一見ワガママを言っているようなシーンが多々ありますが、気紛れで言っているのではなく、信念を持っているから誰も文句が言えないんですよね。
まあ人によって捉え方が変わると思いますが、私は彼女の姿勢に共感できました。
そしてその姿勢こそが「パンク」だと思ったんです。
パンクとは誰にも何にも縛られないことと見つけたり
パンクという言葉から連想するイメージって暴力や破壊的なものだと思っていましたが、この映画を通して考え方が変わりました。
パンクとはきっと「やりたいことをやりたいようにやる」ことだと思うんです。
その結果が暴れたり、物をぶっ壊したりに繋がるだけなんだと。
だって映画の中でヴィヴィアンは一切暴れませんし、何も壊さないですけど誰よりもパンクなんですもん笑
これまでパンクと言えば音楽のジャンルとしか思いませんでしたが、この映画で生き方やアティチュードのことなのだと教えられた気がします。
別にパンクロックはそんなに好きではありませんが、パンクに生きたいものだなと、強く思いました。
(別に暴れたいわけじゃないですよ笑)
共感するところが非常に多いドキュメンタリーでした!
冒頭で意味のない服を着たくないという話をしましたが、それと同じようなことを言っていたりと、共感できる所が多くよりヴィヴィアンというブランドが好きになれました。
今はブランドが大きくなりすぎて彼女の目が届かなくなってしまっていることに納得が出来ないと嘆くシーンがありましたが、自分の持っている服が彼女の気に入っていない物でないことを願います笑
誰もが聞きたかったであろうピストルズの話を「その話はしたくないの」の一言で済ませてしまう残念な所もありましたが、それも彼女らしさなので仕方がないと思わせる説得力のあるドキュメンタリーでした。
ファッション業界を志す人には無条件にオススメできます。
華やかな成功だけでなく、数々の失敗も描かれているのできっと自信に繋がると思います。
非常にエネルギッシュで昔の映像と変わらぬパワフルさがあるので何歳なんだろうか、と思って調べたら77歳なんですね。
これからも末永く、元気にパンクし続けて欲しいものです…。
最後に一番パンクだなーと思ったシーンを紹介しましょう!
それはオフィスに自転車で通勤しているシーンです笑
彼女を以てすればチャリ通すらもカッコよくて、やっぱりパンクって生き様なんだなと強く思いました笑
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