感想文自由形。

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ザ イエローモンキー 30th Anniversary LIVE -YOYOGI SPECIAL- 12/07 代々木第一体育館 セトリ&感想

今更言うまでもなく、とんでもないことになってしまった2020年。

 

これまで当たり前だったことが様々な制限を受ける中「いつまでも黙っていられん!」とばかりに大規模有観客ライブを再開させ、ファンはもちろん沢山の人達に勇気を与えたであろう日本を代表するロックバンド・我らがザ イエローモンキー。

 

今回はゆかりの地4か所で行われる結成30周年記念ライブの3公演目、バンド再集結の場所である代々木第一体育館で行われたライブの感想をお届けします。

 

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2020/12/07

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE -YOYOGI SPECIAL-
代々木第一体育館


1.LOVE IS ZOOPHILIA
2.セックスレスデス
3.TVのシンガー
4.創生児
5.クズ社会の赤いバラ
6.Breaking The Hide
7.THIS IS FOR YOU
8.街の灯
9.Neurotic celebration
10.イエ・イエ・コスメティック・ラヴ
11.空の青を本当の気持ち
12.ALRIGHT
13.SPARK
14.バラ色の日々
15.SUCK OF LIFE
16.BURN
17.Horizon
EC1.天道虫
EC2.LOVE LOVE SHOW
EC3.悲しきASIAN BOY
EC4.JAM

 

なんといっても再集結後はじめてのライブを行った地での公演なので、2016年当時に思いを馳せては「間違いなくとんでもないことが起きる」と期待しかできなかったこの日。

 

吉井さんのブログによるスペシャル予告も相まって個人的にはかなりハードルが上がっていましたが、それを軽々と超えていく圧巻のライブとなりました。

 

特別になった理由は再集結の地であっただけではなく、我らがお殿様・エマのお誕生日であったこと!

 

とはいえ、ファンはエマの誕生日のことをみんな知っていましたから、普段とはちょっとだけ違ったサプライズがあったりするのかな…くらいに考えていたと思います。
(少なくとも私は)

 

だが蓋を開けてみれば冒頭からエマ!エマ!エマ!そしてエマ!のエマづくしエマ三昧のエマスペシャル!

 

ライブの途中から私はメンバーでも特にエマのファンであろう方々の生死が心配でなりませんでした…だってサービスしすぎじゃないですか!!

 

あまりにも最高すぎたので2週間近くたった今でもふと思い出してはニヤニヤしてしまいそうになります笑

 

ホントのホントにスペシャルでした

この代々木第一でのライブに至るまでに東京ドーム、横浜アリーナと2公演を経ていましたが、その感想をこれまでのようにブログにしたためなかったのは中継や配信があったので「私が書かなくてもライブのことを知ろうと思えば誰でも知れる」というシチュエーションだったからです。
(忙しくてそれどころじゃなかったのもありますが…)

 

ただ同じ状況にも関わらずこの記事を書いているのは“書かずにはいられないほどに素晴らしいライブだったから”。

 

ライブの最中から思っていたのですが、これまで見てきたイエローモンキーのライブの中でも5本の指に入るくらいに素晴らしい公演だったと思います。
(毎度終わるたびに最高なことには変わりませんが!)

 

客席が満員にできない、声を出せない、合唱もできないというライブの醍醐味を大きく削がれた状況にあったにも関わらずです。

 

では一体何をして最高のライブだったと思ったのか、私なりの理由を書いていきます。

 

「愛は素晴らしい」

まず「冴えた演出」に「初めて聴いた曲が沢山」あったことが大きかった。

 

この日はニコニコ生放送で中継がありましたが、そのメディアの特徴を活かした“文字によるビジュアルアプローチ”のアイデアが秀逸すぎました。

 

歌詞が背後のビジョンに様々なバリエーションで表示される演出は冴えてましたね…改めて言葉の力がダイレクトに伝わるのと、“正解”が見ている人全員にわかる中で謳われる緊張感があって、いつも以上にステージへの没入感が高かったように思います。

 

どこまで計算されていたかはわかりませんが、序盤で畳みかけられたエマ作の曲たちは言ってしまうと少々マニアックだったりしますので、決して少なくはないであろう「初めてこの曲を聞いた人」への配慮にもなっていたのではないでしょうか。

 

ライブにおいて「何を歌っているのかがわからない」というのは盛り上がりに欠けてしまいますからね。

 

復活して以降の話でしかありませんが、私はそこそこの数ライブに参加しているのでなかなか“初めて”の光景に触れるのが難しくなっていますので、自分が聴いたことがなかった曲が披露されるほどに満足度が高まります。

 

それがこの日だけで3曲もあったとなれば最高でしかないですし、加えて先述したように演出も冴えまくっていたわけですからもうたまらないワケですよ。

 

ちなみに初めて聴けたのは「セックスレスデス」「クズ社会の赤いバラ」「街の灯」でした。


この日以降「L'amour est merveilleux」(愛は素晴らしい)のフレーズが耳から離れなくなってしまいました。

 

蘇る2016年の記憶

ふたつめは「やっぱり代々木第一は特別な場所である」ということを感じさせてくれた後半の構成です。

 

私にとって“初めてイエローモンキーを見た会場”なので本籍地にしたいくらい思い入れのある場所で、その日以来の同会場でのライブだったわけですから、あの復活ライブの再現的な演出を期待していました。

 

映画「オトトキ」でも最初のハイライトとしてとにかく印象的な「プライマル。」の大サビで紗幕が落ちてメンバーの姿が見える演出が好きすぎて、会場に入ってステージに幕が張ってあったらそれだけでも泣く準備をしていたくらいです。

 

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その演出はありませんでしたが、エマ曲を畳みかけた後、最初のツアーの幕間で流れていたのと同じVTRが始まった瞬間に2016年のツアーの思い出が一気に噴出してちょっと泣いてしまいました。

 

そして響く復活のアンセム「ALRIGHT」と間髪入れずに叩き込まれる「SPARK」には声が出そうになるのを抑えるのに必死でしたね。
(復活ツアーでこのシーンの会場の爆発といったらかつてないものでした)

 

そこからバンドの名刺とも言える横綱曲の連発には逆に言うことがありません。

 

声が出せるシチュエーションだったら一体どうなっていたことでしょうか…想像するだけでも少し震えます。

 

…言うことがないと書いた直後になんですが、私は「BURN」が特に好きな曲のひとつでして、そう思うようになったのも復活初日に(ソロのライブでも聞いたことが無く)初めて聴いたこの曲の情熱的なパフォーマンスが圧倒的すぎたのが大きな理由です。

 

思い入れのある会場で思い入れのある曲を聴けた感動は堪らないものがありました。

 

「JAM」で締めたのもやっぱり当時が思い出されましたね。

 

吉井さんのソロライブにもよく通っていましたが、この曲がたまに披露される時に限って参加していなくてずっと悔しい思いをしていました。

 

でも夢にも思っていなかったバンドの復活が叶い、遂に「JAM」を聴けた時には「この日のためにずっとお預けされてたんだな」と勝手に運命を感じていたので、また当時の気持ちが蘇りまたしても涙が…笑

 

本当に感情の振れ幅が大きすぎる1日でした。

 

エマはまだ56だから

そして触れないワケにはいかない最後の理由はエマという存在の尊さです。

 

唯一無二の存在であり、日本に現存する最後のロックギタリスト(私見です)である彼への祝福に満ちた会場はとにかく最高の雰囲気でした。

 

手拍子だけのハッピーバースデーや歓声を一体となって完成させることができたのは会場の全員が彼を愛しているからこそ成しえたことでしょう。

 

そのお返しというワケではないでしょうけども、普段はあり得ないエマが一人でボーカルを取ったシーンは誰しもの胸に強烈な印象を残したのではないでしょうか。

 

近年でエマ作の曲と言えば「Horizon」が浮かびますが、ロビンの口からも「一番好きな曲」という言葉があったくらい、今ではバンドにとってもファンにとっても特別な曲になっています。

 

本編の最後に披露されましたが、会場中がこの曲を待ち望んでいた所での完璧な配置でしたし、先述したように最初のサビをエマが一人歌ったのも素晴らしかったです。

 

2番のサビでもエマのマイクの音量が上げられたままで普段のコーラスよりも彼の声が聞こえたのも心に響くものがありました。

 

正直嫌いな表現なのであまり使わないようにしているのですが“エモい”という表現がピッタリな瞬間ばかりでした。エマだけに…!

 

第2章、間もなく閉幕。

ということで、東京ドームと横浜アリーナの感想をスキップしてまで語りたくて仕方なかった-EMMA SPECIAL-もとい-YOYOGI SPECIAL -の感想でした。
(ドームの記事は下書きまではしてるんですけどね…これはまたどこかで!)

 

東京ドームは参加できましたが、横浜は初めてイエローモンキーのライブでチケットが取れずに不参加だったんです。
(配信があってよかった…)

 

武道館は本当に狭き門になるであろうから初めから行けるとは思わないことにして、その代わりになんとか代々木だけは行かせてほしい!と念じた結果、ギリギリのトレードで手にしたチケットというのもあったと思いますが、忘れられない最高のライブになりました。

 

…武道館での公演を最後にバンドはしばらくの活動休止期間に入ります。

 

バンドの誕生日である12月28日、結成30年の記念イヤー、休止前最後のライブ、先行き不透明な中で相当の覚悟を持って開催される-BUDOUKAN SPECIAL-はこの字面だけでも特別なものになること間違いなしです。

 

みんなで、元気に、その瞬間を迎えましょう。

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最後に書いたライブの感想はコチラ

「Horizon」に関する記事はコチラ

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