相変わらず我慢を強いられる日常が続いている中、久しぶりのお楽しみとして吉井和哉presentsのUTANOVA Billboard YOKOHAMA公演の2日目、昼の部に参加して参りました。
吉井さんに会えるのも久しぶりだし、ビルボードなんてハイソな会場に行くのは初めてなもんでかなり楽しみにしていましたが、やっぱり好きなものに触れる機会ってのは日常に彩を与えてくれますね…その時だけは日頃の鬱憤を忘れさせてくれる素晴らしい時間を過ごすことができました。
いつもであればライブの感想だけをお送りしますが、私と同じように今回のライブをキッカケに初めてビルボードに脚を運ぶ方の参考になればと思い、会場の雰囲気なんかも併せてご紹介できればと思います!
2021/08/12
吉井和哉
UTANOVA Billboard
Billboard Live YOKOHAMA 1st
1.20GO
2.VS
3.聖なる海とサンシャイン
4.恋の花
5.BEAUTIFUL
6.Life On Mars(David Bowie)
7.ピリオドの雨
8.薔薇と太陽
9.ビルマニア
10.血潮
EC1.雨雲
1日2部制なので曲数が少ないのは仕方ないですかね…キャパが少ないので数多くの人が楽しめるようにするための配慮ということでしょう!
UTANOVAの括りではありますが今回はギターとピアノを従えた3人編成だったので、弾き語りとはだいぶ違った印象のライブでした。
(吉井さん曰く「ミスをしても目立たない」とのことです笑)
ちなみにこの公演の数日前にリリースされたばかりの新曲「みらいのうた」に関しては、ホントはやりたかったそうですが「まだ覚えてないから」とのことでお預けとなりました笑
ではいつものように、印象に残ったシーンを振り返っていきます!
あえてのカジュアル
はじめましての真壁さんとお久しぶりの鶴ちゃんに続いてステージに現れた吉井さんは上下デニムにスニーカーのカジュアルな装い。
会場の雰囲気がそうさせたのでしょうか「いつもよりも富裕層な感じを感じる…感じを感じるって笑」と吉井さんがコメントするくらい、いつものライブとはお客さんの雰囲気も異なっていましたが、だからこそあえてカジュアルにしたそうです。
「20GO」から静かに始まった時はまだ今回の特別なライブをどう楽しむのか、客席も測りかねていた感じでしたが、「VS」でかき鳴らされるギターに合わせて自然と手拍子が起きた瞬間に「あ、いつもの感じで良いのね!」と一気に会場が一つになったのを感じました。
(吉井さんも手拍子が起きたタイミングでニヤッと笑っていました)
コロナ禍で行われるライブの常識として発声の禁止がありますが、このビルボードに関してはそれがスタンダードな楽しみ方のように思える会場だったので特に違和感なく楽しめたと思います。
本来ならばお酒を楽しみながら吉井和哉の曲を楽しんでもらいたい、というコンセプトがあったそうなので、それはまたいつかの機会の楽しみにしましょう。
「アルコール飲めない分、曲のアルコール度数を上げて…」なんて発言をしていましたが、自分でも意味がわからなかったのか苦笑していたシーンもあったりと、非常にリラックスした雰囲気だったと思います!
…なんならお客さんの方が緊張してたかもしれません笑
なぜか沁みた(プチ)失恋ソング
吉井さん情報によると「イギリス史上最も意味が分からない曲の1つ」とされているらしいデヴィッド・ボウイの「Life On Mars」のカバーに続いて披露された「ピリオドの雨」は当日の曇りがちな天候と相まって特に沁みました。
個人的には初めてライブで聴けた喜びが大きかったのもありますが、改めて「こんなに切ない曲だったっけ?」と思わされたのはライブの魔法ですかね…別に最近誰かとの別れを経験したワケでもないのに笑
自分の心情と相手の心情を雨の風景に重ねて描写しているからこそ、記憶や思い出と重ね合わせやすいのかもしれませんね。
改めて作詞家としての吉井さんの才能に驚かされました。
若かりし頃はボウイの影響で「歌詞に意味なんてなくていい」と開き直っていたというエピソードと、詳しくは語られませんでしたが個人的プチ失恋ソングらしい「Life On Mars」からの流れは素晴らしい選曲だったと思います。
※後日、古いインタビューをまとめた雑誌を読んでいたら↑のエピソードが載っていたので加筆します!
どうやら友達の家で「Life On Mars」が流れていた時に先輩が、当時吉井さんが好きだった女の子を連れて現れたという事みたいです。
だから別に直接的にフラれたワケではない=”プチ失恋”ということなんですね笑
そういえば吉井さん、この日の夢でイギリスにいる夢を見たそうです。
譲り合うぞ!(?)
そしてUTANOVAといえばお馴染みの「薔薇と太陽」ですが、3人編成だと弾き語りとも違った印象でまた素敵でした。
この3人のことを”譲り合いトリオ”と称した後に「譲り合うぞ!」という謎の掛け声からスタートした時はちょっと笑ってしまいましたが、あっという間に雰囲気を作るのはさすが。
kinki kidsに提供された曲ではありますが、吉井さんバージョンしか聞いたことがないので個人的にはすっかり吉井さんの曲になってます。
(中古でキンキのCD買ったのですが、引っ越しの際に行方不明に…笑)
”薔薇”と”太陽”なんて完全に吉井さん節ですけど、どうやらキンキのファンの方からもかなり評判良いらしいので、ここでも作家としての才能を感じられます。
過去に武道館でカバーばっかりのライブをした時は不評だったそうですが(あの年は殆どライブしなかったのが原因だと思います笑)、そういうコンセプトのライブも見てみたくなりました。
最後のフレーズ
恐らく会場の全員が期待していたであろう新曲「みらいのうた」はまだ覚えていないからという理由でお預けでしたが、その当時に未来のことを想って作った曲「雨雲」がアンコールで披露されました。
しっとりとした雰囲気で終わるのにこの曲は最適な選曲だったと思います…いつかのインタビューで「アルバム最後の曲の最後のフレーズがその時伝えたいこと」といった趣旨の発言をしていたのを読んで以来、強く意識するようになっているのですが、どんな曲よりも「雨雲」のフレーズが一番しんみり来るんですよね。
(あえて歌詞は記しません)
「ピリオドの雨」に続いてまた”雨”の曲に感じるところが 個人的には興味深いです。
激しくもあれば時には優しい時もある…天気の中でも一番”表情がある”のが雨だと思うので、その時その時の自分に当てはめやすいのかもしれませんね。
このやりたいことがやりたいようにできない現状に際し、吉井さんがこの日歌った雨の歌はいつも以上に優しく響きました。
ビルボード…また来れるかな…
ということでバンドとも違う、弾き語りとも違うこれまでにない特別な時間だったビルボードでのライブでした。
まさにバンドと弾き語りと中間といった感じで、この編成も素晴らしいのですが終わってみるとバンドでも聞きたくなるし、弾き語りも聴きたくなるというわがまま言いたくなってしまいますね笑
今回初めてサポートに入った真壁さんを「バンドでも弾いてね」と勧誘していたので、近いうちにそれが叶う日もありそうなので楽しみにしていたいと思います。
(なんて言ってたらツアーの発表がありました!やった!)
自分には一生縁のないと思っていたビルボードに連れてきてくれてありがとうございました!
また来ることは…吉井さんがライブしてくれない限りなさそうかな…笑
でもこの日が最後のビルボードになっていいくらい思い出深い日になったので後悔はないでしょう。
最後のMCで「命懸けで来てくれてありがとう」と言ってくれていましたが、それには「こちらこそ!」という言葉しか返せるものがありません。
色々なことを我慢しなきゃいけない時代になっていますが、その中で得られたものも少なからずあります。
当たり前のことが当たり前でなくなって、初めてその価値に気付けると言いますか。
正直「久しぶりに吉井さんに会える~♪」くらいの気持ちでしかなかったのですが、吉井さんの一言でそんな大事なことに気付かされました。
これからもひとつひとつの機会を大切に、過ごして生きたいものです…。
入場時にもらえるお土産は結構ズッシリしてます。
(中身はもらってからのお楽しみで!)
(袋の内側に嬉しいメッセージ付きです!)
番外編
ではライブの感想とは別にBillboard Liveのことも書いておきましょう!
いつもの倍近いチケット代からして「ドレスコードがあるんじゃないか…」と思った人が少なくなかったのか、いつもは多く見られるグッズのTシャツを着ている人は殆ど見受けられず、落ち着いた色合いの服装の方が多かったように思いました。
(私も全身黒コーデでした)
食事を楽しみながらライブを楽しめるのがこの会場の醍醐味だと思いましたのでメニューを見ましたが…まあ驚きのお値段でした笑
ただ「今後の人生で来ることもないだろう!」と思い切って頼んだローストビーフサンドはお値段だけあって美味しかったです!
私の席の周りではあまり食事をしている人はいなかったです。
ライブハウスのように1ドリンク制というワケではないので何も頼まずとも大丈夫ですが、折角なので何か頼まれるとより雰囲気を味わえると思うのでオススメしておきます!
(ちなみに、サンドとコーラで3500円くらいしました…!)
食事メニューは開演の15分前くらいにラストオーダーになるので、食事を楽しみたい方はぜひ早めのご来場を!
…お恥ずかしい話、開演時にはまだ食べ終わってなくてモグモグしながら吉井さんをお迎えすることになってしまいましたので笑
座席に関しては4人1席が基本で、ペアで申し込んだ人以外とはアクリル板で仕切られていました。
私はカウンターの席をご用意されて「ステージから一番遠いじゃん…」とちょっとテンション下がってましたが、そもそも大きな会場ではないので遠い席でもバッチリ見えますし、変に周りの人に気を遣わなくて良かったのでカウンター席で良かったです。
まあ何が言いたいかというと、ライブが始まれば吉井さんがいつもの雰囲気にしてくれるので余計なことを気にせずに楽しめます!ということです。
確かにキッチリしたファッションの方多めでしたけど、吉井さんがカジュアルに振り切ってるので変に浮いちゃうなんてこともないと思います。
ただ滅多に行ける会場でないのも確かだと思うので、その雰囲気を楽しむのも良し!でしょう!
とにかく…吉井さん好きじゃなかったら絶対にできなかった経験ができて良かったです!
以上!!
…この照明、ライブ開始直前に収納されていって「おぉ…」ってなりました笑
弾き語りのUTANOVAの感想はコチラ